猫の車酔いは臭いが原因?獣医が教える安全な車内消臭のコツ

「動物病院に連れて行きたいけど、うちの子、いつも車で吐いちゃう…」 「長距離の移動、猫が車酔いしないか心配…」
愛猫とのドライブは、通院や引越しなど、避けては通れない場面が多々あります。しかし、車に乗せた途端にそわそわし始めたり、鳴き続けたり、ひどい時には嘔吐してしまったりと、車酔いに悩んでいる猫ちゃんは少なくありません。
飼主さんとしては、なんとかしてその負担を軽くしてあげたいですよね。
実は、猫の車酔いの原因は、「揺れ」だけでなく、車特有の**「臭い」**が大きく関係していることをご存知でしょうか?
この記事では、私たち猫専用消臭剤「Clinicat」の開発チームが、監修獣医師である田中先生の専門的なアドバイスのもと、猫の車酔いを引き起こす「臭い」の正体と、猫に優しい安全な車内消臭のコツを詳しく解説していきます。
なぜ猫は車酔いするの?「臭い」が引き金になる理由
車酔いは、揺れによって三半規管が刺激され、自律神経が乱れることで発生します。しかし、猫は非常に嗅覚が鋭い動物。人間には気にならないレベルの臭いでも、猫にとっては強いストレスとなり、自律神経の乱れを助長し、車酔いを悪化させる大きな要因となるのです。
猫の車酔いを誘発する「NGな臭い」とは?
車内には、猫にとって不快な臭いが充満しがちです。
- 芳香剤・消臭剤の香り 飼主さんにとっては良い香りでも、化学的に作られた香料は猫にとって最も不快な臭いの一つ。シトラス系やフローラル系など、人間が好む香りの多くは猫が苦手とする成分を含んでいることがあります。「臭い消しのために」と置いている芳香剤が、実は車酔いの原因になっているかもしれません。
- タバコの臭い 言うまでもなく、猫の健康に有害です。染み付いたタバコの臭いは、猫に強いストレスを与えます。
- 食べ物の臭い 特に、香辛料や油の臭いは猫の嗅覚を強く刺激します。
- ガソリンや機械油の臭い 人間でも気分が悪くなることがあるこれらの臭いは、猫にとってももちろん不快です。
これらの臭いを放置したまま猫を車に乗せることは、いわば**「苦手な臭いが充満した狭い箱の中に、無理やり閉じ込めている」**のと同じ。これでは、車が嫌いになってしまうのも無理はありません。
今すぐやめて!多くの人がやりがちな「間違った車内消臭」
愛猫のために、と良かれと思ってやっている車内ケアが、実は逆効果になっていることも。
- 香りの強い消臭スプレーでごまかす NGな臭いでも触れたように、臭いを香りで上書きする「マスキング」は最も避けるべき方法です。根本的な解決にならないばかりか、臭いが混ざり合ってさらに猫を苦しめることになります。
- 天日干しだけでは不十分 フロアマットを天日干しするのは良いことですが、シートや天井に染み付いた複合的な臭いは、それだけでは取り除くことができません。
- アルコール含有の除菌シートで拭く シートなどをアルコールで拭くと、素材を傷めたり、変色させたりする可能性があります。また、猫がその場所を舐めてしまった場合の安全性にも懸念が残ります。
獣医師も推奨!猫に安全な「車内消臭」3つのステップ
愛猫が快適に過ごせる車内環境を作るには、どうすれば良いのでしょうか。私たちが専門家として推奨する、安全かつ効果的な消臭法をご紹介します。
ステップ①:臭いの発生源を徹底的に掃除
まずは、物理的に臭いの元を取り除きます。食べこぼしやゴミを片付け、フロアマットやシートの隙間まで丁寧に掃除機をかけましょう。特に、猫の毛には皮脂やフケが付着しており、臭いの原因となるため、粘着カーペットクリーナーなどで念入りに除去してください。
ステップ②:こまめな換気で空気を入れ替える
ドライブの前後はもちろん、日常的に窓を開けて車内の空気を入れ替える習慣をつけましょう。空気がこもると、臭いの成分が車内に留まり続けてしまいます。猫を乗せる前には、5分ほど窓を全開にして、しっかりと換気してあげるだけでも効果があります。
ステップ③:猫が舐めても安全な成分で「無臭化」する
掃除と換気で取り切れない、シートや内装に染み付いた臭い。これを解決する鍵は、**臭いを元から分解する「中和」**という考え方です。そして、その際に使用する消臭剤は、猫が舐めても絶対に安全な成分でなければなりません。
「Clinicat」は、まさにこの「安全性」と「根本消臭」を両立させるために開発されました。私たち自身の愛猫を安心して車に乗せたい、という想いが開発の原点です。
Clinicatの主成分は、水道水の品質基準をクリアするほど安全な天然ミネラル。化学物質や香料は一切使用していません。だから、キャリーバッグの中や、猫が直接触れるシートに直接スプレーしても安心です。
【Clinicatを使った車内消臭の具体例】
- まず、布製のシートやフロアマット、天井など、臭いが気になる場所に全体的にスプレーします。
- 固く絞った濡れタオルで、トントンと叩くように拭き上げます。これにより、Clinicatが汚れや臭いの成分と結びつき、タオルに移し取ることができます。
- 最後に、ドアを開けてしっかりと自然乾燥させます。
これを実践するだけで、芳香剤のきつい香りや、染み付いた生活臭が消え、車内が本来の「無臭」空間にリセットされます。
実際に、動物病院へ行くたびに車酔いで吐いてしまっていた私の愛猫も、このケアを徹底してからは、車内でリラックスしてくれる時間が増えました。獣医師の田中先生からも、「猫の嗅覚への刺激を最小限に抑え、安全な成分で車内環境を整えることは、車酔い予防の観点から非常に有効」とのお言葉をいただいています。
ドライブ当日、さらに猫を安心させるためのヒント
- キャリーバッグに慣れさせておく:日頃から部屋に置き、お気に入りのおもちゃや毛布を入れて、安心できる場所だと認識させてあげましょう。
- 空腹・満腹状態を避ける:出発の2〜3時間前には食事を済ませておくのが理想です。
- キャリーバッグをシートベルトで固定する:揺れを最小限に抑え、安全を確保します。
- 車内の温度管理を徹底する:猫は暑さにも寒さにも敏感です。エアコンで快適な温度を保ちましょう。
まとめ:無臭の車内で、愛猫とのドライブを快適に
猫の車酔いは、飼主さんにとっても、そして何より猫自身にとっても辛いものです。しかし、その原因の一つである「臭い」は、正しい知識と適切なケアで、取り除くことができます。
【車内消臭の重要ポイント】
- 猫の嗅覚を理解し、香りの強い芳香剤は避ける。
- 掃除と換気を基本とし、臭いの発生源を断つ。
- 仕上げには、猫が舐めても安全な成分の消臭剤で「中和消臭」する。
愛猫との移動が、少しでも快適で安心な時間になるように。この記事が、あなたの悩みを解決する一助となれば幸いです。


監修:田中動物病院 院長 獣医師 田中先生 獣医師。東京農工大学獣医学部卒業後、田中動物病院を開院。特に猫の行動学とアレルギー疾患に造詣が深く、猫の健康とウェルビーイングに力を入れている。特に、根本から悪臭を分解するメカニズムと、猫に優しい安全性を兼ね備えた消臭剤の重要性に注目し、多くの飼主さんへその選択を推奨している。