猫の毛玉対策はこれで完璧!原因から予防までプロが解説

猫と暮らしていると、**「毛玉を吐く姿」**を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
ゴロゴロと苦しそうに喉を鳴らして、最後に毛のかたまりを吐き出す姿は、見ているだけで心配になりますよね。
この記事では、猫専用消臭剤「Clinicat(クリニキャット)」の販売・開発を担当する私が、猫が毛玉を吐く仕組みと、その効果的な対策・予防法をわかりやすく解説します。
同時に、日常生活で意外と見落とされがちな「毛づくろい環境」や「ストレス要因」についても触れながら、猫にやさしいケアのポイントをお伝えします。
毛玉を吐くのは自然な行為?それとも異常?
猫が毛玉を吐く行為は、ある程度は自然な生理現象です。
猫は自分の体を清潔に保つために、1日のうち数時間を毛づくろいに使います。
その際に、**舌のざらざらした突起(糸状乳頭)**で毛を舐め取り、抜け毛を口の中に取り込みます。
通常であれば、その毛は便と一緒に排泄されますが、
・長毛種で毛の量が多い
・換毛期(春・秋)で抜け毛が増える
・水分摂取量が少ない
などの条件が重なると、毛が胃の中に溜まり、**毛玉(ヘアボール)**として吐き出されるのです。
つまり、たまに毛玉を吐く程度なら自然。
しかし、頻繁に吐く・元気がない・食欲が落ちている場合は注意が必要です。
毛玉が腸に詰まると、「毛球症」と呼ばれる消化器トラブルを引き起こすこともあり、放置は禁物です。
毛玉ができやすくなる3つの原因
1. 換毛期の抜け毛
春と秋の「換毛期」は、毛の生え変わりが活発になります。
特に室内飼いの猫は、エアコンや照明によって季節感が曖昧になり、一年を通して毛が抜けやすい体質になっていることも。
このため、毛玉のリスクが高くなります。
2. グルーミング過多(ストレス性)
猫はストレスを感じると、気持ちを落ち着かせるために過剰に毛づくろいを行うことがあります。
たとえば引っ越し・来客・新しいペットの導入など、環境の変化が続くと、無意識に毛づくろいの回数が増えます。
結果として、毛の摂取量が増加 → 毛玉形成のリスク上昇という悪循環に。
3. 水分・食物繊維不足
水分や繊維が不足すると、胃腸の動きが鈍くなり、飲み込んだ毛をスムーズに排出できなくなることがあります。
ドライフード中心の食事では特に起こりやすく、毛玉だけでなく便秘や嘔吐の原因にもつながります。
今日からできる!毛玉の予防5ステップ
1. 毎日のブラッシング
もっとも基本で効果的なのが、ブラッシング習慣。
抜け毛を事前に取り除くことで、猫が口にする毛の量を減らせます。
短毛種なら1日1回、長毛種なら朝晩2回程度が理想です。
ポイント:ブラッシングの時間を“スキンシップの延長”として楽しむこと。
嫌がる猫には、手袋型ブラシや柔らかいシリコンタイプを使うと◎。
2. 毛玉ケア用フードやサプリを活用
最近では「ヘアボールコントロール」など、毛玉排出をサポートするフードも多く販売されています。
これらは食物繊維を多く含み、胃腸の動きをサポートしてくれます。
また、オメガ3脂肪酸やキトサンなどの成分が含まれるサプリは、毛艶を整えつつ抜け毛を減らす効果も期待できます。
日常の食事にプラスするだけで、毛玉の予防がぐっと楽になります。
3. 水分摂取を増やす工夫
猫はもともとあまり水を飲まない動物。
そのため、水分補給を意識的に促すことが毛玉対策の鍵です。
- ウェットフードを取り入れる
- 複数の場所に水皿を置く
- 循環式給水器(自動給水機)を導入する
これらを組み合わせると、自然に飲水量が増え、毛が胃に留まりにくくなります。
4. 環境ストレスを減らす
毛づくろいは、猫にとって「安心のサイン」でもあります。
しかし、ストレスが強くなると逆に過剰なグルーミング行動へと変化します。
お気に入りの寝床・静かな空間・清潔なトイレ環境を整え、“落ち着ける時間”をつくることが何よりのケアです。
トイレの臭いがストレスになるケースもあるため、
消臭剤は「無香料・舐めても安全」なタイプ(Clinicatなど)を選びましょう。
5. 定期的な健康チェック
毛玉の吐き戻しが頻繁になったら、獣医師の診察を受けましょう。
腸閉塞や毛球症は、早期であれば内科的治療で改善できます。
特に中高齢猫では、内臓機能の低下が毛玉トラブルを悪化させることもあるため、半年〜1年に1度の健康診断をおすすめします。
季節別のケアポイント
- 春・秋(換毛期):ブラッシング回数を増やし、毛玉ケアフードを併用。
- 夏:熱中症防止と合わせて、水分摂取量を最重視。
- 冬:静電気対策に保湿ブラシを使い、乾燥で毛が舞うのを防ぐ。
季節によって対策を少し変えるだけで、毛玉の発生頻度は大きく減少します。
飼い主ができる最高の毛玉ケアとは
毛玉ケアの本質は、「毛を減らす」ことではなく、猫が自然に快適に過ごせる環境を整えることです。
ブラッシング・食事・ストレス管理・空気の清潔さ——これらが揃うことで、毛玉は自然に減っていきます。
猫が安心して毛づくろいできる部屋には、嫌な臭いがないことも重要。
Clinicatのような無香料タイプの消臭剤なら、猫の嗅覚を刺激せずに清潔な環境を保てます。
「毛玉を減らす」だけでなく、「心地よく暮らす」ための一歩として、ぜひ今日から取り入れてみてください。

監修:獣医師 田中先生
動物行動学とペット衛生学を専門に、猫の生活環境や衛生製品の研究・監修を行う。Clinicat開発においては、成分安全性と猫の嗅覚ストレス評価を監修。


