賃貸物件で猫を飼う場合の匂い対策は?原状回復の基本ルールを紹介

猫と暮らせる賃貸物件は増えていますが、注意したいのが室内に残る「匂い」です。特に、退去時には原状回復の義務があるため、普段から匂いを残さない工夫が必要です。本記事では、賃貸で猫を飼う際によくある匂いのトラブルや原状回復のルール、日常のケア方法を紹介します。
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賃貸物件で猫を飼う際によくある匂いのトラブル
賃貸物件で猫を飼う際によくある匂いのトラブルは、以下のとおりです。
- 排泄物の匂いが染みつく
- 猫特有の生活臭がこもる
- 共用部やベランダに匂いが漏れる
排泄物の匂いが染みつく
猫の尿や便は、独特のアンモニア臭を含んでおり、床材や壁紙に染み込むと強い匂いを放ちます。とくにフローリングの継ぎ目やカーペット素材は吸着性が高く、掃除が遅れると消臭が難しくなる原因になりがちです。
猫特有の生活臭がこもる
猫の体臭やグルーミング後の唾液、食事の匂いなども、生活臭として部屋に蓄積されていきます。換気が不十分な環境では、空気がこもって壁紙や天井にまで匂いが広がるケースもあります。特に布製の家具やカーテンは匂いを吸収しやすいため、洗濯や消臭処理を定期的に行いましょう。
共用部やベランダに匂いが漏れる
室内の匂いが換気扇や窓を通じて外へ漏れると、近隣トラブルの原因になります。ベランダにトイレを設置している場合や、換気扇の排気が共用廊下に面している場合は要注意です。飼い主には、室内だけでなく周囲の住環境にも配慮する責任があるため、強い匂いを発生させない工夫が求められます。
猫の匂いに関する原状回復の基本ルール
猫の匂いに関する原状回復の、基本的なルールは以下のとおりです。ただし、ルールは物件や不動産会社によって異なる場合があるため、入居時の契約書を確認しておきましょう。
- 入居前の状態に戻す義務は借主側にある
- 追加費用の負担が発生することがある
- 防臭対策をしていたかが問われる
入居前の状態に戻す義務は借主側にある
賃貸契約では、退去時に「原状回復」が原則とされています。これは入居時と同じ状態に戻す義務が借主にあることを意味しており、猫による匂いも対象に含まれます。たとえペット可物件でも、匂いや汚れの残り具合によっては修繕費の負担を求められる場合があるため、十分に注意しましょう。
追加費用の負担が発生することがある
壁紙やフローリングに匂いや汚れが残った場合、管理会社やオーナーの判断で部分的な張り替えや補修が必要になります。その際の費用は借主負担となる場合があり、金額が高額になるケースも少なくありません。小さな汚れや匂いであっても、退去前には必ず確認・対応しておくことが大切です。
防臭対策をしていたかが問われる
原状回復の判断では、借主がどれだけ匂い対策に配慮していたかも評価されるケースがあります。たとえば、マットの使用や消臭ケアを継続していた記録があれば、匂いがあっても評価が変わる可能性があります。普段から予防策を意識しておくことが、万一の備えにもなるでしょう。
原状回復を意識した日常の工夫
- マットやカバーを活用する
- 防臭・防汚シートを貼る
- 消臭スプレーを使ってこまめにケアしておく
マットやカバーを活用する
猫がよく過ごす場所や粗相しやすい場所には、洗えるマットや布カバーを敷いておくと、床への匂い移りを防ぎやすくなります。特に布製ソファやベッドは匂いがこもりやすいので、専用の防臭カバーを使うと安心です。洗い替えを用意しておくと、いつでも清潔な状態を保ちやすくなります。
防臭・防汚シートを貼る
フローリングや壁紙へのダメージを防ぐために、防臭・防汚シートを活用するのも効果的です。ペット用シートは、透明で目立ちにくく、室内の美観を損ねずに使えます。特に、トイレ周辺や給水器の下に貼っておくと、万が一の汚れや水濡れにも対応できます。
消臭スプレーを使ってこまめにケアしておく
部屋に匂いを残さないためには、日々の消臭ケアが重要です。ペット用の消臭スプレーは、猫の体臭やトイレ臭を分解しやすい成分が含まれており、布やフローリングにも安心して使えるタイプが豊富です。匂いが気になったときだけでなく、定期的に吹きかける習慣をつけておくと、匂いの蓄積を防げます。
猫と賃貸で暮らすなら匂い対策を習慣にしよう
賃貸物件で猫を飼うなら、退去時のトラブルを避けるためにも、日頃から匂いを溜めない工夫が必要です。床や壁を汚さない工夫だけでなく、消臭スプレーや換気などによる「匂い対策の習慣化」が、原状回復をスムーズにするカギとなります。損をしないためにも、こまめな匂い対策を心掛けましょう。



